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春夏冬二升五合

アイキャッチ用雑僧雑感
雑僧の雑感 仏暦2565年2月 前半 vol.79

「春夏冬二升五合」

 

 「春夏冬二升五合」という言葉がある

「しゅんかとうにしょうごごう」と読む

五合は「ごごう」が正しいのかもしれないが

「ごんごう」と読むほうが馴染みがあるには私だけだろうか?

 この意味や如何に?「春夏冬」は秋が無いので「商い」と読む。そして「二升五合」は升が二つなので「ますます」、五合は一升の半分なので「はんしょう」。これをつなげると「商い益々繁盛」となる。これは「判じ読み」と呼ばれる言葉遊びの一種である。

「春夏冬二升五合」は「商い益々売繁盛」

 もう一つ、「一斗二升五合」という言葉がある。これも「春夏冬二升五合」と同じ意味で、こちらは「御商売益々繁盛」となる。一斗は升に換算すると十升であり、五升の倍だから「御商売」となる。

「一斗二升五合」は「御商売益々繁盛」

 絵の謎解きである「判じ絵」と同様に「判じ読み」も親しまれてきた。以前書いたが、仏教の符丁で数字を表すものがあるが、これも「判じ読み」の一種であろう。「大無人」は大から人を無くすと「一」となる。故に「大無人」は「一」であり、「天無人」は「二」となる。

 又、漢字を偏とつくり、冠等に分けて示して表すというものもある。少しややこしいが、「人在草木間目有竹木傍」は「茶箱」と読む。これは、茶という字は人が草冠と木の間にある。そして木の傍に竹冠と目がある事から箱となる。故に「茶箱」となるのである。粋かどうかは解らないが、「判じ絵」にしても「判じ読み」にしてもセンスが良い事は確かだと思う。

 またもや「蔓延防止等重点措置」が適用され街には閉塞感が漂う。こんな時だからこそ、洒落っ気をだして二升五合瓶を飾るのも良いだろう。商売繁盛を願って。

お寺は商売ではないので該当しないが・・・


 

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