お釈迦様のはなくそ
雑僧の雑感 仏暦2565年2月 後半 vol.80
「お釈迦様のはなくそ」
関東では馴染みがないが
関西にはお釈迦様のはなくそなるものが存在するらしい
お釈迦様の涅槃会に関係があるのだそうだ
このお釈迦様のはなくそとは何なんのか?
どうやらお菓子らしい 私は食べたことが無い
漢字で書くと「花供曽」何やら上品に思えてくる
軽く火を通したあられに黒糖をまぶしたお菓子。これを食べるとその年は無病息災で過ごせる、何せお釈迦様の鼻くそだからご利益も大きいはず。お釈迦様に綺麗な生花をお供えする「花供御(はなくご)」が転じて「花供曽」となったとも言われる。
京都の真如堂では毎年3月に勤められる涅槃会でこの「花供曽」を参拝者に配るのだそうだ。涅槃会にお釈迦様のご生涯を偲び、功徳を頂く。有難くも格調の高いお菓子である。
考えてみれば お釈迦様の三大法要
花まつり(ご誕生) 成道会(お悟り) 涅槃会(ご入滅) だが
4月8日の花まつりには甘茶、12月8日の成道会には乳粥と定番の食べ物や飲み物があるが、涅槃会にはこれといったものは存在しない。そう考えると、この「花供曽」が定番となっても良い気もするが、甘茶にも乳粥にも謂れはある。
涅槃会に謂れがある食べ物といえばキノコか?お釈迦様最後の食事がチュンダという鍛冶屋が供養したキノコであった。これを食したお釈迦様は激しい苦痛に見舞われて最後の時を迎えられた。お釈迦様は弟子の阿難に、「チュンダを決して非難してはならぬ、チュンダの供養は、スジャータの乳粥にも等しい功徳がある」と告げたと言われる。キノコか「花供曽」か。涅槃会の定番はどちら?因みに「花供曽団子」をお供えする地域もあると聞いたことがある。
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