関東大震災百回忌
雑僧の雑感 仏暦2565年9月 前半 vol.93
「関東大震災百回忌」
関東大震災殉難諸精霊位百回忌追善像上菩提
南無阿弥陀仏
本年は関東大震災から99年
百回忌の節目に当たる
大正12年(1923)9月1日、11時58分32秒に発生した大地震で、関東近隣に大きな被害を及ぼした。死者、行方不明者は推定10万5千人にのぼり、安政の大地震以来の大災害であった。
安政の大地震は、関東、東海、南海、飛越、八戸、伊賀上野と各所で被害をもたらした。その中で安政の江戸地震は、安政2年(1855)11月11日、10時頃関東南部で発生した大地震であり、関東直下型地震の一つと考えられており、特に強い揺れを示したのは墨田川の東側、今の江東区である。
関東大震災当時、木造建築が主要であった東京十五区と呼ばれた東京市は、火災が発生し甚大な被害を被った。後の東京大空襲でも東京は炎に包まれる事になる。東京下町は、江戸時代の区画整備により川が多いため、炎から逃れようとして川で亡くなられた方が多い。川の側には多く供養碑が建立され、道行く人々が手を合わせる姿が見られる。
お盆の迎え火、送り火の時に、川にお線香を立てに行く風習が正源寺近辺で行われるが、恐らくは関東大震災若しくは東京大空襲以来の習慣ではなかろうかと思う。又、深川仏教会で行われる「川せがき灯籠流し」も同じ意味で勤められている。今尚、関東大震災、東京大空襲で亡くなられた方々を偲ぶ想いが残っている。今年百回忌を迎える関東大震災、犠牲になられた方々に謹んでご廻向させて頂きたい。合掌
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