雨の日には
雑僧の雑感 仏暦2566年6月 前半 vol.111
「雨の日には」
人生は色々
良い時もあれば 悪い時もある
なかなか順風満帆とはいかないだろう
諸行は無常なのだ
諸行無常というとなんだか寂しげなイメージがある。滅びの美学的な。でも、良い事ばかり続かないのも無常だし、悪い事ばかり続かないのも無常なのだ。
人生に行き詰った時、何とか希望を見出そうとする。真っ暗闇に一筋の光を見出そうとする。でも、あがけばあがくほど、悪い方向へ向って行く事だって多い事だろう。
明けない夜はない
止まない雨はない
雲の上は青空
絶望の中で光を与えてくれる言葉の数々。それは、時として励みになるが、時として負担になる事もある。明けない夜は絶対にないし、止まない雨もない。雲の上には青空が広がっている事だろう。でも、夜明けを待てない時もある。雨が止むまで耐えられない時もある。白か黒か、人生はそんなに単純じゃない。
希望の言葉は確かに大切だし、後ろ向きよりも、俯いてばかりいるよりも、前を向いたほうがよい。そんな事は誰でも分かっている。でもそれが出来ない時もある。だから、雨が止むのを待つのではなく、雨の日の過ごし方をする。これで良いのではなかろうか。人はそんなに強くない。人から見れば、惨めかもしれいし、哀れに思われるかもしれない。でも、そんなことはどうでも良い事なのではなかろうか。誰が何と言おうが大切なのは自分自身の心と体。ゆっくりと労わりながら過ごしても良いだろう。雨の日には雨の日の過ごし方があるから。
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