後悔先に立たず
雑僧の雑感 仏暦2567年5月 後半 vol.134
「後悔先に立たず」
人生とは選択の連続で、時々に一番良いと思われる方向に舵を切る。でもそれが必ずしも正解とは限らない。むしろ悪手である場合の方が多いのかもしれない。
ああすればよかった
こうすればよかった
あの時こうしていれば
こんなはずじゃなかった
そんな思いを抱えながら生きているのかもしれない。先を見通す事のできる目が欲しい、間違いない選択ができる心が欲しい、自分にとって最善のアドバイスだけを聞く事ができる耳が欲しい、確かな判断力が欲しい。でもそれはかなり難しい。最善の選択をしたつもりでも、後から後から後悔が押し寄せてくる。悔恨の念にかられる。そして、それを引きずりながら生きてゆく。人生とは後悔の連続なのかもしれない。人の未来は些細な事で変わる。
全ての事物は
因と縁により結果が生まれる
例えば今、瞬きを一回したのか、二回したのか。そんな些細な事でも未来は大きく変わってゆくのだろう。大きな後悔、小さな後悔。人は誰しもがそれらを抱えながら生きてゆくのだろう。時として自分が選択した些細な行動が、大きな結果を生じる事がある。償う事ができない過ちに、胸が押しつぶされる事もある。悔やんでも悔やみきれない。二度と繰り返してはならないと心に刻んでも、同じ過ちを繰り返す。そんな愚かな存在なのかもしれない。後悔が先に立てば、未来が予想出来たななら。誰も傷つける事はないし、自分を責める事もない。そんな生き方がしたいけれど、それはとても難しい。
今日もまた後悔を背負い生きてゆく
明日もまた後悔を胸に生きてゆく
そんなこんなで日々が過ぎゆく
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