丙午
雑僧の雑感 仏暦2569年1月 前半 vol.173
「丙午」
大きな主語はできるだけ避けたほうがよい
しかしながら
潜在意識ではこれを排除する事は難しいのかもしれない
地域や年齢や性別、職業等に対しての思い込み。ステレオタイプというやつである。多様性の時代と言われる現代においてもばお、それは変わらないのかもしれない。多くの複雑に絡まる情報を認知する為には、枠組みにはめたほうが分かりやすいし効率的である。しかし、これは差別や偏見につながるのも事実。血液型占いもそうである。これは日本独特の考え方とも言われている。これもまた、ステレオタイプである。多くの人が信じている一方で、科学的な裏付けは無い。
縁起を担ぐ事や、占いやらを全て否定するつもりはない。暦における六曜もまたしかり。しかしそれが差別や偏見、そして行動を雁字搦めにしている事も事実であろう。
干支は十干と十二支の組み合わせで、本年は「丙午(ひのえうま)」である。「丙午」にまつわる迷信は、広く知られている通り八百屋お七の「お七火事」に由来する。三百数十年もの間、この迷信が信じられ「丙午」の歳は出生率が下がったともいわれる。因みに「振袖火事」と混同視される事もあるが別物である。個性を尊重する。個々人の違いを認め合い、その違いを受け入れる。多様性が声高に叫ばれてもなお、ステレオタイプな考え方が根強く残る。それは仕方のない事かもしれない。ならば、悪い事は気に留めない。そして良い事は信じる。そんな心持ちで生きて行けば、多少は楽になるのかもしれない。そして偏見や差別も少しは減るのかもしれない。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます

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