目的と手段

雑僧の雑感　仏暦２５６２年1月　後半　vol.6

「目的と手段」

つい先日、ある所で10㌔のダイエットを宣言してしまった…

　余計な事を言っちゃうのが悪い癖。やらなければならない状況に自分を追いこんじゃう…

有言実行を旨として、言った事をやり通す。強き意志を持ち、決して挫けず、弛まぬ努力…

理想は何処へ行くのやら

　でも、日課は運動。自慢じゃ無いが…。別に激しい運動では無い。メタボやら、成人病やらを気にする歳になった。不思議と痩せない。増えて行くのは、焦りともやもやした気分と脂肪と体重。なにゆえに？毎日運動してるのに。一日30分くらいじゃ駄目？それも読書をしながらの自転車こぎ（世間ではバイクと言う？）。単なるリフレッシュか、はたまたれっきとした運動なのか？目的は何なのか？再考する必要がありそうだ。

…、っあ！なな何と、ホットヨガデビュー！柄にもなく、年甲斐もないが。

　話を戻す。そもそも、運動でもなんでも、目的と手段を取り違える事がままある。手段が目的となってしまうからだ。ダイエットが目的であれば、運動は手段。でも、続けるうちに、いつの間にか運動が目的になっちゃう。

決めた通りに出来なければ落ち着かない、逆に出来れば満足。後は甘い物をたらふく食べようが、油ものを取りすぎようが構わない。だって運動したから。

これは、手段が目的をなってしまった証拠。ダイエットが目的なら、10㌔痩せれば良いだけの話。手段に縛られては意味が無い。改めて目標は？運動することじゃない、それは手段。もう一度よーく考えよう。

　思えば日常そんな事が多すぎる。目的と手段がごっちゃになる。取り違えれば正しい目的は達成されない。念仏の教えもそう。目的は極楽浄土へ往生する事。その為に「南無阿弥陀仏」と念仏を称える。しかし、念仏を称える事が目的になってしまうと、間違った方へ行く。法然上人のお弟子でさえ、そうなった人々がいた。私たちは如何？