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意外こそ起死回生の秘訣

アイキャッチ用雑僧雑感
雑僧の雑感 仏暦2564年10月 後半 vol.72

「意外こそ起死回生の秘訣」

 

 「意外こそ起死回生の秘訣」

東郷平八郎の言葉である

 東郷と言えば、世界史の観点からも海軍の名将としてしられる。日清日露戦争で活躍し、特に日露戦争の日本海海戦での勝利が有名であろう。

陸の大山 海の東郷

と並び称される

 「陸の大山」は、東郷と同じく薩摩の出身で、西郷隆盛の従兄弟大山巌の事である。その東郷の初陣は薩英戦争、そして戊辰戦争では「春日丸」に乗り込み、阿波沖海戦や箱館戦争、そして宮古湾海戦で戦った。

宮古湾海戦

 宮古湾海戦は、箱館戦争における戦闘のひとつで、明治2年3月25日、盛岡藩宮古村沖での戦闘である。この戦闘は、「アボルダージ作戦」という奇策が用いられた事でも有名。

アボルダージュ作戦 所謂移乗攻撃である

 宮古湾に浮かぶ新政府軍の主力艦である「甲鉄」に対しての移乗攻撃である。「甲鉄」は日本唯一の装甲艦で、アームストロング砲を装備する当時最強の軍艦であった。

余談だが、「甲鉄」にはガトリング砲を搭載されており、移乗攻撃の際にガトリング砲にて反撃したというのが定説だが、『薩藩海軍史』には小銃にて反撃との記述がある。旧幕府軍「回天」が「甲鉄」に突っ込み、切り込んで艦ごと奪取するという奇策は失敗に終わった。

 「意外こそ起死回生の秘訣」

 宮古湾海戦には多くの逸話が残るが、この東郷の言に集約されるであろう。かの新選組副長土方歳三の切り込み、「回天」艦長の甲賀源吾は、腕と胸を撃ち抜かれながらも指揮をふるっていたという。約30分の死闘の末に、旧幕府軍は撤退をする。旧幕府軍は起死回生を賭けて、果敢に戦闘に挑んだのであった。


 

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