戦争と平和
雑僧の雑感 仏暦2565年3月 前半 vol.81
「戦争と平和」
誰もが世界を変えたいと思うが、誰も自分自身を変えようとは思わない
ロシアの文豪トルストイの『戦争と平和』の名言
登場人物がなんと559人、そして膨大なページ。ロシア文学の金字塔である。コーカサス戦争やクリミア戦争に従軍したトルストイ。戦争の苦しみの中において、死生観について深く考えるようになったとそうだ。
その経験から生み出された著作が『戦争と平和』である。クリミア戦争で活躍したのがナイチンゲール。そしてかの吉田松陰が間接的に関わっていた。松陰は海外留学を試みて、ロシア艦隊で密航を企てたが、クリミア戦争でプチャーチンが引き上げた為未遂に終わる。その後、アメリカのペリー艦隊遂による密航を企てるが失敗し捕らわれ、萩に送られ野山獄に入れられた。釈放された松陰が実家で謹慎生活をする中で、勉学と著述に励み、近隣の子弟に講義を行うようになる。後に松下村塾と呼ばれる。
ロシアのウクライナ侵攻は苛烈を極める
戦争は悲劇しか生じない
トルストイの想いを受け止めて欲しい
思いやりはあらゆる矛盾を解決して、人生を美しく、ややこしいものを明瞭に、困難なことを容易にする
エゴでは矛盾を解決する事は出来ない、けれど、思いやりは矛盾を解決する力がある。ロシアの偉大なる先人、戦争において苦しみ続けたトルストイの言葉を思い出して欲しい。ロシア文学の金字塔『戦争と平和』。どうかこの著作に語られる珠玉の名言の数々を今一度思い出して欲しい。戦争の悲劇をこれ以上繰り返さない為に。
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