年越し蕎麦
雑僧の雑感 仏暦2565年12月 後半 vol.100
「年越し蕎麦」
蕎麦は縁起物らしい
故に、晦日や節分、引っ越し等の節目に食する風習があったのだろう。これはどうやら江戸期に始まった風習らしい。現在は大晦日に年越し蕎麦として食す風習がかろうじて残っているだけか?
晦日は毎月末日で
節分は
立春 立夏 立秋 立冬
の前日の事
同じような季節をあらわす言葉に春分とか秋分もある。所謂二十四節季である。節季払いなんて言う言葉もあった。これは所謂ツケで、勘定の締め括りをする盆と歳末に代金を支払う。歴法では、冬至を以って一年の区切りとし、干支が切り替わるらしい。ので、冬至の前日が大晦日となる。
暦はややこしい。二十四節季の決め方にも定気法や恒気法があるし、そもそも一年は完全に24時間×365日では無い。我が国を始め、多くの国で採用されているグレゴリオ暦は、単純かつ正確である。そしてなによりわかりやすい。
グレゴリオ暦によれば 一年は365.2425日
この暦の周期は400年
その間に79回の閏年がある
年の瀬を迎えると、何となく暦の不思議を思う。当たり前のように日々過ごしているが、一年やら季節の節目を決める事は、そう簡単な事ではないだろう。その節目に蕎麦を食べる、そこに込められた思いをしみじみと感じる。縁起を担ぐという言葉もあるが、一年の災厄を断ち切るとの意から、切れやすい蕎麦を食す。大晦日を徐日と呼ぶが、これも旧年を除くとの意がある。徐日の夜なので除夜。ともあれまもなく一年の区切りを迎える。来る年は災厄が少ないことを願いつつ蕎麦を手繰りたい。
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