つつがなく
雑僧の雑感 仏暦2568年12月 後半 vol.172
「つつがなく」
一年があっという間に過ぎ去ろうとしている。今年一年を振り返るとどんな年だっただろうか。毎日同じ事の繰り返し、特段の変化もない、そして気づけば師走。もしかしたらそんな人生が幸せなのかもしれない。
なるべく小さな幸せと
なるべく小さな不幸せ
なるべくいっぱい集めよう
THA BLUE HEARTS『情熱の薔薇』より
良い事が続かないのも無常、そして悪い事が続かないのもまた無常である。ならば、この歌詞のように過ごせたならばそれは大過ない一年といえよう。病気や煩い、心配事を意味する漢字である「恙」は音読みで「ヨウ」と読み、訓読みで「つつが」と読む。比較的軽い病気や心配事を「小恙(しょうよう)」とか「微恙(びよう)」という。「恙」はツツガムシ科のダニの総称で、病気の事を意味する。
永遠なのか本当か
時の流れは続くのか
いつまで経っても変わらない
そんな物あるだろうか
THA BLUE HEARTS『情熱の薔薇』より
なるべく変化のない日常をすごし、その日々で小さな幸せと不幸せを集めてゆく。戦争や災害や疫病や、そんな大きな不幸は起きて欲しくない。そして、例えば高額の宝くじに当選する、そんな大きな幸せも、もしかしたら起きないほうが良いのかもしれない。欲は心を支配して身を滅ぼす。大きな幸せだけの人生は最高かもしれないが、それを手放さなくてはならない時に、大きな捉われの心を起こす。
裸にて 生まれてきたに 何ふそく
小林一茶
平々凡々な日々を過ごし
恙なく一年を過ごす
そんな人生を送りたいと願う

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