希望の年
雑僧の雑感 仏暦2566年1月 後半 vol.102
「希望の年」
干支は十二支を指すと思われがちであるが、十干(じっかん)と十二支を組み合わせたもの。今年は癸卯(みずのとう)。
十二支は子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥
十干は甲乙丙丁戊己庚辛壬癸
これの組み合わせが全部60通りなので、60年を以って還暦、暦が一回りするのである。歴史を紐解けば、干支で名付けられた事件もある。大化の改新の第一段階ともいえる「乙巳(いっし)の変」や、古代最大の内乱といわれる「壬申の乱」。幕末、鳥羽伏見の戦いから五稜郭の戦いに至る、我が国最大の内戦である「戊辰戦争」。中国清で起きた共和革命である「辛亥(しんがい)革命」。又、幕末の水戸天狗党の乱は、別名を「元治甲子(かっし)の乱」と言う。元治は元号で甲子は干支。この甲子は高校野球で有名な「甲子園球場」にも名付けられており、これは球場が完成された年が、甲子の年であった為と言われる。
因みに 上記の読みを整理すると
乙巳 いっし きのとみ
壬申 じんしん みずのえさる
戊辰 ぼしん つちのえたつ
辛亥 しんがい かのとい
甲子 かっし(こうし) きのえね
そして
癸卯は きぼう みずのとう
である
卯年は縁起が良いらしい。兎は、ぴょんぴょん跳ねるから、躍進の年とか、飛躍の年と言われる。物事が進むから成長の年とも言われる。又、癸は十干の最後なので、一つの区切りでもある。しかも、読みが「きぼう」である。これまでの悪かった事に一区切りを付け、新たに跳躍をするまさに今年、令和5年癸卯は、躍進と希望の年と言えるだろう。
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